Food Director
食品の全てを掌るプロフェッショナル(募集終了)
エリア : 西条
テーマ : フード
エリア : 西条
テーマ : フード
―西条市の「食」のポテンシャルについてお聞かせください
西条市はなんでも栽培できる豊かな気候であるがゆえに、食のスペシャリスト(フードディレクター)の存在次第で「地方最大の6次産業の町」になれる可能性があると思います。ただ、その可能性を活かすためには技術が必要です。土地の気候や文化が育んだ食材をいかにディレクションできるかどうかが決め手になります。最近では「たくさん採れる農産物を加工してみたが売り先に困る」というケースが全国各地で起こっています。商品を作るのと、商品が売れるのとは大きな違い。加工品一つとっても、衛生管理や品質管理、生産性、ターゲットの選定から売り先まで、幅広い領域でプロの視点で仕事ができなければフードディレクションとは言えません。個人の幅広い知識や経験だけでなく、専門性を持つチームを作って幅広くニーズに応えることも必要になってくると思います。
―どのような性格、能力が向いていると思いますか?
一番大事なのは「想いを断ち切らない人」でしょうか。
気合いや根性ももちろん、想いが継続できるかが本当に大事です。特別なスキルや経験は特になくても、想いを胸に、努力を続けていけるかどうかを重視します。
7割を超える多くの若者が飲食業で給料をもらったことがあるそうですが、実際に飲食業で食べていける人はほんのわずか。途中で諦めてしまう人が多い業界です。私は仕事をとおして、「美味しいものを作ること」に喜びを感じていました。ですが、最近は「若くとも、ちゃんと生活できる料理人を作ること」にさらに魅力を見出すようになりました。地方の人たちが「食」で夢を見られる世界を作る。「食」に関わる人たちが憧れるような料理人を作る。「教育する」というより「仲間」を作る、それが今回のプロジェクトのゴールです。
また、性格は楽観的な方が良いですね。一流の料理人はその多くが楽観的。くよくよせず、明日は明日の風が吹く。そんなスタンスの人が成長するように感じますね。
―ラボメンバーはどのような3年間を過ごすことになるのでしょうか?
いくつかあると思います。専門性を極めて、一人前の料理人になり西条市でお店を持つ。生産者さんたちの加工品を手掛ける。本人の適正にもよりますが、西条の食資源を上手に使えるプロになってもらうことをゴールに見据えています。
具体的には西条にある「糸プロジェクト」という民間企業によるまちづくりプロジェクト内の「マルシェ」と「食の学校」を使って勉強していただこうと思っています。
「食の学校」で6か月学ぶ中で、得意とする専門分野を見つけ出し、それ以降は各専門の先生に付いて修行し、極めていくという形です。私のもとで、ディープな商品開発の現場を見ることもあるでしょうし、キッチンエヌのスタッフ研修にも参加してもらうかもしれません。いずれにせよ、実践的な学びから、お客様のお役に立ち、かつ利益を生み出せる料理人になってもらえたらと思います。