Wine Industry
地域に根ざしたワイン産業の創造(募集終了)
エリア : 弘前
テーマ : フード / 農業 / コミュニティ
エリア : 弘前
テーマ : フード / 農業 / コミュニティ
ー弘前での関わりを教えてください
料理を始めるきっかけになったのは、イタリア料理店でアルバイトをしたことでした。当時は仙台の専門学校に通学しており、実家のある弘前を離れ、今まで当たり前に食べていた食材がおいしかったことに気づきます。実家では畑があったため、そこで採れた野菜などをよく食べていました。
専門学校卒業後も料理の道を進み、28歳でイタリアへ渡りました。イタリアでは4店舗のレストランで経験を積み、30歳の時に帰国。東京と仙台、そして弘前で出店を考えましたが、地元で自分の畑で採れた野菜や地産の食材を使った料理を提供したいという思いが強く、最終的に弘前としました。
ーこれまで関わられた中でどのような可能性を感じていますか?
ワインの醸造を始めたのは2010年です。弘前市に働きかけ、自分の店であれば自家製のワインが提供できるというハウスワイン特区となった年でもあります。今年は8シーズン目となりますが、ワイン作りに前例のなかった弘前でさまざまな品種に挑戦。現在はネッビオーロという品種を扱っています。ネッビオーロはイタリアでは最高品種にあたり、「ワインの王様」とも呼ばれる「バローロ」などのワインに使われています。
ネッビオーロは日本で生産している農家はまだ少なく、品種として高いポテンシャルを持っています。コンテストでは上位を狙っていけるようなワインを作っている自信はあり、弘前が世界から注目されるような可能性も秘めているのではないでしょうか。
ーパートナーとして、本プロジェクトにどのような思いや狙いがありますか?
現在、私の畑は津軽富士・岩木山の麓に1.2ヘクタールの広さがあります。醸造設備は整い、生産量も安定させることができればワインの一大産地としての期待も十分あります。弘前をワインの産地として世界に発信できるようになれば、ワインツーリズムで国内外からも観光客を呼び込むこともできます。
そのためにもこのプロジェクトを3年ではなく、その先もワインづくりに携わる人を増やしていきたいですね。そして、同じワインを作る仲間として、弘前で続けてもらうことが理想ではあります。
ー本プロジェクトのやりがいや苦労はどのあたりにあると思われますか?
ワインづくりは自然との戦いとなります。ブドウの収穫量は、その年によって不作だったり豊作であったりと安定させることは難しいです。また、農作業だけをしていればいいというわけでもなく、醸造するための機械の修理やメンテナンス、わからないことは自分で解決しなければいけないこともあります。新しい挑戦には苦労はつきもの。おそらく多々あると思います。
しかし、自分で作ったワインが高い評価を得られたり、何十年先の後世に残せたりするかもしれないことは、最大のやりがいとなり、ワイン作りの醍醐味ではないでしょうか。
ー本プロジェクトで伴走する起業家に期待することを教えてください
ワインが好きという気持ちが何よりも大切。自分で作ったブドウでワインを作れる喜びを感じてほしいです。そして、ワインのためならどんな努力も惜しまない。そんな強い気持ちや思いを持っている人であれば、一緒に仕事がしたいですね。私自身、自分のお店にワインが出てくる蛇口を作ったくらいのワイン好きですので。
そして、ハウスワイン特区にしてもらい私が最初の適用だったため、地元弘前に恩返しがしたいという思いも私にはあります。東京ではなく弘前を選んだ理由に、住みやすい環境で仕事がしたいということ、そして地産地消にこだわる料理を提供したいという考えがありました。こういった考えに少しでも共感してもらえる人がうれしいです。
募集は終了しました。