Artist in Guesthouse

アーティストとともに学び気づく(募集終了)

エリア : 弘前

テーマ : コミュニティ / アート / まちづくり

プロジェクト概要

ゲストハウスにワークショップスペースとアトリエを併設し、アーティスト・イン・レジデンスを弘前に立ち上げます。このレジデンスはアーティストの活動拠点になるとともに、地域の課題をアーティストの視点から考察し、問題提起〜アクションへとつなげるためのワークショッププログラムも開催します。誰もが創発し合う場となることで、気づきと学びを蓄積し、それらの知見を地域に還元していくための仕組みをつくっていきます。
アーティストやその作品が、ゲストハウス独自の存在価値とコミュニティへとつながり、ビジネスとしても横展開できるモデルを目指します。アーティストのアイデアや創作活動を身近に感じることができる拠点を市内に点在させることで、新鮮な文化と人材の流動性を担保し、街の新たな魅力へとつなげていくことができるでしょう。芸術文化都市へと進化する弘前において、市民活動〜地域創造の一端をつくっていきます。

目指す未来

・弘前市内に常にアーティストが活動をしていて、市民との接点の中で作品制作をしている
・アーティストにとって理想的な環境、ここにしかないインスピレーションを得られる
・弘前の伝統工芸もアーティストとの交流によってアップデートしていく
・アートが日々の暮らしの中により身近にある街
・この環境を目指して多くの人が訪れるようになる

求める人材

このプロジェクトでは2名の起業家を募集します。それぞれが独立した事業を展開するか、あるいは複数名で共同創業することも可能です。

1.ゲストハウス管理運営者:ゲストハウスとして観光・インバウンドからの宿泊者の誘致、プログラムと合わせた宿泊対応、宿泊施設の管理者

2.アーティストマネジメント/アートプログラム開発/エデュケーター:アートや教育に関わるコンテンツ・プログラムの開発。大学や地域住民、アーティスト、観光客など立場の違う人をつなぐネットワークづくりなど

パートナー

盛和春

1955年、青森県弘前市生まれ。東京の理工系大学院を修了後、子どもの遊環境に特化した建築デザイン事務所に入社。その後、大手広告代理店に転職し、国際的な博覧会やスポーツイベント、大都市圏での都市開発・施設開発などの大規模プロジェクトに携わる一方、地方にも目を向け、地域ブランディングやシビックプライドの醸成などにも関わってきた。
3年前にUターン。まっ先に弘前城天守曳屋事業を手掛け、弘前市の知名度アップに貢献。現在は弘前市都市環境部理事として、大正期の煉瓦倉庫を現代アートの拠点として再生する事業をメインに、アートによる街なかの再活性化を目指して奔走している。

インタビュー

弘前をアートのある街にする<Uターンしたまちづくりプランナー・盛和春氏>



弘前での関わりを教えてください


Uターンしたのは2014年で、弘前暮らしは約40年ぶりです。高校卒業後、進学のため上京。そのまま東京の建築デザイン事務所や大手広告代理店に勤め、都市開発やパビリオンの展示デザインなどを手がけていました。
弘前に戻ったきっかけは、現在、市が進める吉野町煉瓦倉庫を芸術文化施設に改修するプロジェクトです。この煉瓦倉庫は弘前市の中心市街地に位置する吉野緑地公園内にあり、明治~大正期に酒造工場として建造され、弘前市民にとって記憶遺産的な存在としてあり続けていました。私も幼少期、子どもながらに「黒塀に囲まれたこの建物はなんだろう?」と不思議に思いながら通学していたことを今でも記憶しています。



これまで関わられた中でどのような可能性を感じていますか?


この煉瓦倉庫で、2002年、2005年、2006年、弘前出身の現代美術家・奈良美智さんの展覧会が開催されました。3回の会期中、累計で16万人近い来場者があり、経済効果もさることながら、展覧会が弘前市民にもたらした興奮は今もなお語り継がれているほどです。
煉瓦倉庫は入っていただければわかりますが、その雰囲気はかなり独特です。工場、倉庫として95年の時間が刻まれた神秘的ともいえる空間に、アーティストはもちろん、訪れる人々も魅了されるはず。ここを中心に「アートのあるまちづくり」ができれば、弘前の中心市街地は賑わいを取り戻すと確信しています。



パートナーとして、本プロジェクトにどのような思いや狙いがありますか?


あちこちにアートを見かける街、日常生活の中にいつもアートがある街、が私の最終ゴールイメージ。
子どもたちが早くからアートやアーティストに接する機会をつくることがこのプロジェクトの狙いです。小さいうちからアート接することで、自然に多様な価値観や自由な発想力が育くまれ、感性豊かな人になっていってくれるのではないでしょうか。
そのためには、外から招いたアーティストが、一定期間住みながら作品制作ができるような環境(アーティスト・イン・レジデンス)と、弘前市民とアーティストが交流できるスペースを備えたゲストハウスが必要です。



本プロジェクトのやりがいや苦労はどのあたりにあると思われますか?


本プロジェクトはアートに関心のない人でも楽しめる、アートの入口になるようなゲストハウスづくり、アーティストの活動拠点づくり、アーティストと弘前市民との交流の場づくりという3つのチャレンジがありますが、私には事業計画や施設のイメージなど、具体的なことはまだなにもない状態です。
このプロジェクトにチャレンジしてくださる方の知見、経験を頼りにしています。少しずつ形にしていければいいのではないでしょうか。



本プロジェクトで伴走する起業家に期待することを教えてください


自ら楽しみながらチャレンジしてくれる人。奇人変人、和人外人、知的障がい者、LGBT(性的少数者)など、多様な個性の人たちの中にふつうに飛び込んだり、迎え入れられたりする人。世界中から多様なゲスト、アーティストが集まる「ボヘミアン指数の高い」ゲストハウスをこの弘前の街で始めたい人。
煉瓦倉庫は耐震補強などの改修工事を経て、2020年春、現代美術館としてオープンする予定です。そこから弘前は変わり始めます。現代美術館とともに世界の人々を引き付ける磁石のようなゲストハウスづくりに共感してくれる人を求めます。

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